2006/05/01

80年代洋楽のお勧めPV一気読み

 関学の柿原先生がYouTubeについてのエントリを書いていて、あーやっぱり洋楽の懐かしいプロモーションビデオ(PV)が見られてすごく嬉しい人って世の中に多いんだろうなと思った。って、そのあと延々とYouTubeがGoogleを超えるかみたいな話を熱く語っている柿原先生にすごく悪い話題のそらし方かもしれないが(笑)、同好の話のほうが面白いからしょうがない。

 もちろん、僕も80年代はラジオのヒットチャート番組やらできたばかりのMTVに夢中になってかじりついていたクチなので、洋楽のPVについては思い出がいろいろある。せっかくYouTubeにいろいろ公開されているので、連休の暇つぶしにでもちょっとご紹介してみますか。

 PVの歴史ってあまりしっかり紹介しているウェブサイトが見あたらないのだけれど、あえて言うとBritish Council Japanの中のこのページがルーツを書いていた。あと、ベストPVを選んでるところはないのかと探してみたら、米国のChannel4.comが「THE 100 GREATEST POP VIDEOS」という企画をやっていて、ここに過去の有名なPVはだいたい上がっている。その中から僕の好み、というか洋楽のことをよく知らない人にまずは見てもらいたいPVとそのうんちくを少々述べてみたい。

 まず、くだんのランキングでも堂々の1位に燦然と輝き、PV史における金字塔とも言えるのが、マイケル・ジャクソンの「Thriller」である。このビデオの偉大さについては、こちらのサイトで語られていることでもあるし、僕ごときが今さら何も言うまい。たった4~5分の楽曲にその3倍の13分ものビデオを付けて、ご丁寧に劇中劇やったりマイケル本人を含む登場ダンサー全員にゾンビの特殊メイクを施したり、あんたいったいいくらカネ持ってるねん!と突っ込みたくなるような壮絶なPVである。全盛期のマイケル・ジャクソンが金にあかせて作ったこのPVを凌駕する作品は、今後もおそらく永久に現れまい。

 マイケル・ジャクソンといえば、ほかにもたくさんの名PVを作っている。上記のBest100にはほかに「Billie Jean」(7位)と「Scream」(12位)が入っている。Billie Jeanはあの「ムーンウォーク」が初めて披露されたPVと言われているが、今回見直してみた限りでは見つからなかった。どこでやってたんだろ。あと、ついでにオススメしたいのが「Beat It」。こちらは「ウェストサイドストーリー」をぱくったような筋書きのビデオで、それだけ見るとややちゃちいように見えるが、こちらのパロディPVを後で見ると、もう大爆笑。こういうお笑いのネタにもされるところが、いかにも有名PVの貫禄だ。

 2位がピーター・ガブリエルの「sledgehammer」。ピーター・ガブリエルというアーティストのことを知らない人も多いかも知れない。フィル・コリンズに代わるまでのジェネシスの元ボーカリストで、端正な顔の人なんだが、ライブステージでは奇怪なかぶり物とかをして出てくるという、外見とやることにものすごいギャップのあるパフォーマーだった。この曲の入っている最初の5枚目のソロ・アルバム「So」は、確か1枚から4曲もの大ヒットが出たお化けアルバムで、sledgehammerはそのうちの1曲である。

 PVの内容は、粘土でできた人形をちょっとずつ動かして撮影したフィルムをつなげて作る「粘土(クレイ)・アニメ」の手法なのだが、ミュージシャン自身がその素材になって、顔がぐちゃぐちゃになったり崩れたりするシュールなシーンを多用するところがいかにもピーター・ガブリエルらしい。ただ、個人的には同じピーター・ガブリエルのPVでも、sledgehammerよりも同じアルバムからのシングル・カット「Big Time」のほうが良くできていると思う。sledgehammerは後半、ダンスシーンなどが多くなるが、Big Timeのほうは最初から最後までシュールなクレイ・アニメがてんこ盛りだし、セックスを暗喩したsledgehammerよりもホリエモンのような成り上がり者を皮肉った歌であるBig Timeのほうが、歌詞とPVの雰囲気が合っていて面白い。

 シュール系のPVではピーター・ガブリエルはじめ英国系のミュージシャンが圧倒的に強いが、もう1つだけ紹介するとすればピーターがもといたバンド「ジェネシス」の「Land of Confusion」だろう。この曲もまた彼らの大ヒット・アルバム「Invisible Touch」からの2ndシングルで大ヒット作なのだが、PVは英国の政治風刺番組で使われているゴム人形を用いたレーガン大統領の政治風刺劇になっている。ジェネシスのメンバーであるフィル・コリンズ、トニー・バンクス、マイク・ラザフォードの3人もゴム人形で登場し演奏するし、当時の著名ミュージシャンや、国際的な政治家たちのゴム人形がほとんど総出演しているというだけで、もう圧巻である(残念ながら日本の中曽根首相は影もかたちも見あたらないが)。ベスト100にジェネシスが1つも入ってないのは、個人的には不思議でしょうがない。

 3位は、A-haの「Take on Me」である。これまた大ヒット曲なので知らない人もあまりいないだろうが、ノルウェーの片隅のただのビジュアル系アイドルグループのA-haを世界のスターダムに押し上げたのが、まさにこのPVだった。劇画風のコンテ画と実写フィルムの組み合わせでストーリーを綴ったPVは大変な評判になり、MTVで何度も何度も放映された。ビジュアル系アイドルグループの定めのように、A-haも残念ながらその後あまりヒットが続かず消えてしまったが、少なくともこのPVによって彼らは永遠に語り継がれることになったわけである。

 ビジュアル系といえば、やはりこの人たちを外して語れないだろうと思うのがDuran Duranだ。音楽性がかなり独特なので好き嫌いは分かれるが、メンバーのそのサイケデリックな雰囲気は誰にも真似できない独特のものがあった。80年代の英国系ポップ・ロックの歴史を語ると、必ず出てくる5人組のバンドである。

 「007」の主題歌まで歌ったのにPVには最後までろくな女性が登場しなかったA-haに比べ、DuranのPVにはいつもアイシャドウの濃いなまめかしいお姉さんがたくさん出てくるという独特の印象があった。PVも独特なものが多かったが、彼らの世界観を表すユニークな作品が多い。セクシャル過ぎて放送禁止になった「Girls on Film」(18禁…でも今から見ると大したことないw)、「ジェームズ・ボンドになりたければ自分でやる」と言わんばかりに、きれいな青い海に妖艶なお姉さんをたくさん登場させる「Rio」とか、いろいろ話題になったPVはあるのだけれど、その中でも代表作として「Union of the snake」を挙げておこう。(あ、もちろんDuranも「007」の主題歌は歌ってますよ。「A View To A Kill」ね。ちなみにこのPVも、ただの映画のサントラ盤のPVとは思えないぐらい作りが凝ってる。5人とも演技うますぎ)

 で、このエジプトだか中世だかの怪しい世界観をもっと突き詰めたのが、ボーカルのサイモン・ル・ボンとキーボードのニック・ローズ、ドラムのロジャー・テイラーが独立して始めたArcadiaというユニット。「Election Day」「The Flame」などが、ドラマ的な手法をより多く取り込んで作られたPVとして面白い。YouTubeでもところどころ「Arcadia(Duran Duran)」という表記になっているように、どっちかっていうとこのユニットの方がDuran本来の世界観に忠実なのだが、さすがに雰囲気が気持ち悪すぎてあまりヒットしなかった。The Flameのニック・ローズ様とか、美しすぎてヤバイし(笑)。

 一方、置き去りにされたギターのアンディ・テイラーとベースのジョン・テイラーも負けずにPower Stationという名前でユニット活動をやるのだが、こちらはボーカルにロバート・パーマーを招いたこともあり、すごくブラックでアダルトな雰囲気のロックバンドに。個人的には1stシングルの「Some Like It Hot」とか結構好きな曲だけど、PV的には全然見るべきところがなかった。妖艶なお姉さんの演出に、Arcadiaユニットと比べて決定的なセンスの低さを感じてしまうのが悲しい。

 さて、米国のミュージシャンのPVはどうなんだと言われそうなぐらい英国系のPVばかり紹介してきたが、実際こうやって思い返してみると名作PVと言われるものってほとんど英国のバンドのような気がする。Best100のランキング上位にはMadonnaとかNirvanaも入っているが、このあたりについて語り出すと長くなるのでまた次回。

 最後に、たぶんここまで読んできて「米国的なさわやかできれいなお姉ちゃんが見られるPVはないのか!」という欲求不満を抱えた人が多いと思うので、きれいなお姉ちゃんとアホな男どものノー天気な戯れが見られるPVを紹介しておこう。Huey Lewis & The Newsの「Stuck With You」。無人島に絶世の美女と一緒に流れ着くという、男なら誰一度は体験したい(笑)と思うシチュエーションをそのまま映像にして、バンドメンバーのおちゃらけとハリウッド的なハッピーエンドまで用意した、いかにも西海岸的なノー天気PVである。Best100には入ってないが、これを見ればすっきりした気分になれること請け合い。

 あと、最後の最後に「洋楽PV見るならこれだけは最初に見ておきましょう」的なものを1本だけ紹介。PVについてのPVとも言える、ダイアー・ストレイツの「Money For Nothing」。MTVや音楽シーンについて歌っているメタPV的なPVである。MTVのCMとかに流れていたので曲を知っている人も多いだろう。ダイアー・ストレイツも一見米国のバンドのように思えるが、実は英国のグループ。こうして見ると、英国のミュージシャンというのは80年代洋楽のPVの全盛期を文字通り支えていたのだなあと改めて思う。

 ほかにも、テクノ系とか女性ボーカル系とかいろいろ面白いPVを紹介したかったが、疲れた。もし同好の士がおられましたら、自分の見ていたイチオシPVをコメントにてぜひご紹介ください。

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2005/08/04

iTunesMusicStoreにがっくり

 アップル、iTMSを日本で開始――100万曲・中心価格150円でスタート

 もうね、今日最大のニュースじゃないですか。それで早速iTunes4.9をダウンロードしてやってみようとしたわけですよ。ところがまずHPにつながんない。firefoxがいけないのかと思って久しぶりにIE起こしてアクセスしてみたんですが、それでもダメ。ダウンロードのページの左側が、出てこない。がっくり。

 しょーがねえな、人混みが落ち着くまで諦めるかと思った瞬間に、頭ん中に思い出がフラッシュしたわけですよ。今のノートPCに以前、iTunesのダウンロードだけしてインストールしてなかったことを。

 んで、早速インストール。4.8だったので「アップデートしますか?」って出てきたからアップデート。あっさり成功。んで、MusicStoreに接続!ってやったら出てきましたよ。おー本当に全部150円じゃん。カッコイイなあ。でも実は僕、邦楽には(完全にとは言わないけど)ほとんど興味ないんだよね。僕の原点は80年代洋楽。「アメリカンヒットチャート」とかを聞きながら、FMで流れる英語のロックとかポップスを必死でテープに取っていたクソ生意気な厨房時代。レンタルCD店にもあの頃はまだ洋楽がたくさん並んでた。それもなけなしの小遣いをはたいて借りたっけ。

 確か85年ぐらいにレンタルCD店で洋楽CDのレンタルが禁止されて、それ以来僕はインストゥルメンタル系以外の音楽を聴かなくなった。高校ではジャズ部を兼部してフュージョンとジャズに没頭。日本語の入った歌聴いてる奴なんて死んでまえとか思ってた。でも僕の中のオンガク時間は、80年代で止まったままになってしまった。

 MusicStoreの検索窓に、あの頃聴いてた超マイナーなロックバンドの名前を入れてみた。1つめは出てこない。Mr.ミスターって、どこに消えちゃったんだよあいつら。しょーがねえな。じゃあフランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドは?おおおおおお!出たあああ!!

 20年ぶりぐらいじゃないか、「Warriors of the Wasteland」なんて聴いたの。すっげえ懐かしい。懐かしくて涙出る。いくらだよこれ。え?0.99ドル?あ、もう全然オッケ。そんなはした金いくらでも払ったるよ。ん?新規アカウント作れ?そうだよな、カネ払うんだもんな。いいよいいよ。クレジットカード番号、住所っと。ん?zipcodeがまちがっとる?州の名前は2文字以下で書け?適当に入れてやらあ。ん?おまえのクレジットカード番号、米国のじゃないだろって?・・・・・

 何いいいぃぃ!!!結局米国住民じゃなきゃ、洋楽買えないのかよ!!!てか、セリーヌ・ディオンとかマライア・キャリーが洋楽なの当たり前だけど、坂本龍一までも全部「洋楽」扱いって一体どういうわけ??レコード業界氏ね!!いい加減にしろ!!おまえらのせいで俺の中のオンガク時間は永久に80年代で止まってるんだよ!!iTunesで聴くぐらいのこと、勝手にさせろバカあああああ。もういいやiTunesなんかイラネ。(゜Д゜)ケッ

05:46 午後 音楽 コメント (28) トラックバック (15)