書評『ヒューマン2.0』、または流動化のための心得集
Main
拝啓FT様 サービス業の生産性について

2006/12/25

収税係 is coming to home!

 ♪You better watch out, You better not cry, better not pout, I'm telling why. The 収税係 is coming to home♪

 というクリスマスらしい陽気な音楽にのって(嘘)、我が家に警察ならぬ市役所から未納住民税の取り立て係がやってきた。追徴金の額は1億1600万円…じゃなく、3000円である。

 彼女(たぶん60歳ぐらいのおばさん)は、2カ月ほど前にも1度我が家に来られたのだが、僕が「どういう理由で追加の税金を納めなきゃいけないのかちっとも分からないので、その理由を説明してください」って言ったら、ほぼ即答で「今分からないので、調べてきます」と去っていったのである。そして待つこと2カ月。彼女はきっと、あれから東京・霞ヶ関の財務省内部に決死の覚悟で潜入し、2カ月の内偵を終えて僕の質問に答える物証をつかんできたに違いない。

 このたった3000円の税金の未納は、実は昨年の秋ぐらいから自宅に「未払住民税のお知らせ」という封書がたびたび届くようになっていたのだが、「理由不明」とみなして放置していたものだった。何度か督促状が来たのち、今年の秋についに封書ではなく収税の担当者が直接おみえあそばしたというわけだ。

 で、僕が再び「どうして追加の税金を納めなければならないのか理由を教えてほしい」と尋ねると、彼女はおもむろに僕の出した2年前の確定申告書を出して、「雑所得」欄に僕が書いたアルバイト原稿の原稿料のところを指さして言った。「ここの分の住民税です」

 でもその原稿料は、所得税の源泉徴収はすでに払われているはずだったので、僕は「これまで普通に住民税も払ってきているんですけど、どうしてその雑所得に対する源泉徴収以外にさらに住民税を払わなきゃいけないんですか?」と質問した。すると彼女は「分からない。市役所の収税課に聞いてみてください」。いや、その、2つめの質問でもうアウトですか?(笑)この2カ月何して来たんだか。

 またかよと思いつつ、ここでまた追い返すと、このくだらない3000円の件が3年越しになってしまう可能性が高く、ここにいる誰も得をしないなと思ったので、玄関口に彼女を待たせたまま、電話を取ってきて彼女の指し示した「収税課」の番号に電話をかけた。「すいません。雑所得に対する住民税が払われてないって今、家に来ている収税係の人に言われてるんですけど、既に源泉徴収で払ってるんじゃないんですか?源泉徴収って、国税だけに100%入るんですか?」と聞くと、電話口の収税課職員がもごもご言った後に「分かりませんので、ちょっとお待ちください。のちほどかけ直します」。…収税課の人間が、自分が今取り立てようとしている税金の根拠も知らんのかいな。

 で、しばらく待っていたら電話がかかってきて、はきはきした女性の声で「雑所得に対するものではなく、給与所得とすべて合算したうえで、既にいただいている特別徴収額との差額をご請求させていただいております。源泉徴収に住民税は含まれておりませんので」。やっと納得し、目の前の年輩女性に3000円払った。ちなみに、僕の税に関する疑問にいつも一番明快に答えてくれる公務員って、たいてい若い女性担当者だったりする。なぜなんだ(笑)

 前々から思ってることだが、税金集めてる連中って、本当に全然自分たちの集めてるカネのロジックを知らずにやっている。まあ、税の体系は複雑怪奇だから全部頭に入れられないのかも知れないが、ロジックを知らずにかけずり回ることの積み重ねがどんだけの無駄につながるのかということの意識がないのが、まさに官の官たる所以。だいたいそのカネはなぜきちんと確定申告なり源泉徴収なりの、通常プロセスの中で集められなかったのか。それをきちんと分析して今後のプロセス改善にフィードバックしなければ、たった3000円のために職員がわざわざうちに2回も訪問するなんてことになる。徴税コストのほうが徴税額よりずっと高くつくじゃねえか。

 たとえ当該案件の課税のロジックが出てきたとしても、職員によって言ってるロジックが違うことがままあるので、同じ税務署内の違う職員に確認するだけで、数万円とか数十万円も課税額が変わったりもする(これも経験済み)。今回はそういうことはなかったが、税金を払うときはロジックをよくよく確認して、自分で納得できるまで税務署内のあちこちの職員に尋ねて回った方が良い。これ、確定申告のジョーシキである。

 それにしても、そもそも源泉徴収に住民税が含まれないことぐらい、どうして地方自治体で収税業務している職員が即答できないのか?税金と国民年金の徴収窓口を統一、という話が出てるが、そんなややこしい話以前にそもそも地方税と国税の収税業務を税務署か地方自治体のどちらかに集約したらどうなのか。めんどくさくてしょうがない。

 まったく、クリスマス当日にとんだ来訪者だった。ま、今年は住宅ローン減税でがっぽり年末調整が戻ってきたから、いいけどさ。収税係の皆さんも、こちらのレシピ等もご参考にローストビーフなどご用意しつつ、せいぜい良いクリスマスをお過ごしください。

03:53 午後 経済・政治・国際

 TrackBack URL:: http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/16309/13196385

TrackBackList::収税係 is coming to home!

Comments

さすが、天才の言うことは違うぜ!

POSTED_BY:x @2006/12/25 17:15:29

>>シャチョサン

 どう? いい(愚)ネタ提供したから、笑いの種(下らないの)がひとつ出来たでしょ? 人生そんなもんよ。
 いろいろ大変でしょうけど、頑張ってね。馬鹿はからかってナンボ。笑ってナンボ。下手に構わず放っておけってこってすな。

 ところで、また春に出るんですけど…もう流石に要らんよね? どう? 正直に。

POSTED_BY:ハナ毛 @2006/12/25 19:59:19

「市役所の未納住民税取立て係ですが未納の3000円をお支払いいただけますか」詐欺とかできそうな気がしました。

POSTED_BY:通りすがり @2006/12/26 19:55:16

正しくは coming home では。

POSTED_BY:通りすがり @2007/01/26 11:35:30

Post a comment