「残り物」を総取りするAMDの戦略
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書評:「マーケティング2.0」

2006/08/12

blogolonyを逃げだそう

 以下、とあるジョーク系ブロガーな人から最近聞いた悩み相談。って他人事じゃないんですが。

 オフ会とか出まくってるうちに、業界内がみんな知ってる人だらけになった。しかもその人たちがあちこちでネットサービス始めてるのを知ってしまったので、ネットサービスの悪口とかおいそれと書けなくなってきた。

 特定の人の悪口を書かないように、慎重に業界全体のことを冗談めかして書こうとすると、必ず「あそこで書いていた○○って、××さんのことですよね?」とか探り入れてくる空気の読めない読者がいる。探り入れてくるだけならまだしも、はてなブクマで「真相究明大会」とか開いちゃって煽り入れる人たちまで出る始末。

 しょうがないから、「これは△△のことではありません」みたいな、注釈を入れまくった汚らしいエントリを書かざるを得なくなる。でもジョークを入れた面白さは減らしたくないから、他のところでもう少しひねりを入れてみたりするのだけど、そちらがまたすぐに曲解されて、「☆☆さんは△△さんと最近仲が悪いらしい」とか何とか、知りもしない他人のはてなダイアリーに書かれたりする。

 おまけに、業界ジョークで書いたつもりのネタがはてなブクマで「すごい。これが事実なら…」とか、「んなわけねーだろボケ。一回死ねよ」とか、マジに受け取られまくる。んで、その後に業界の顔見知りばかりが集まるオフ会とかに顔を出すと「☆☆さんってこの前、すごいこと書いてましたよね」とか若い女性ブロガーに声をかけられ、その瞬間に回りにいる業界関係者が全員顔をそむけ、1歩あとずさるのが分かる。気まずいムードが炸裂。(←今このへん)

 やがて、業界オフ会に出たくなくなり、ブログを書くのも嫌になってくる。でもブログやめると「☆☆って死んだの?」とかはてな界隈でネタにされたりして、それをまた大まじめに受け取って「☆☆さんってなんか体でも壊したんですか?」とか探り入れてくる奴が湧いてくるかと思うと、考えただけでうんざりしておいそれとブログ更新を止めることもできない。

 …なーんて話をとうとうと語られた。聞いてるうちに誰が誰のことかも全部分かっちゃうので、思わず吹き出したくなるのをこらえて「そうだよね、うんうん、大変だよね」とか相づち打ってるのに必死だったですよ。しかし、これって笑えないよな。

 実際、僕自身も最近つくづく感じてるのは、ネットサービスってどこのイベントに行っても同じような顔ぶればっかりで、しかも同じ人がこっちの会社からあっちの会社へ移ったりしているだけで、他業界との人材移動があまりないってこと。まあ、それって日本の典型的な「ナントカ業界」の特徴そのものだったりするわけなので、今さら驚くには値しないのですが、しかしトレンドもプロダクトもこれだけ流動的なはずの分野で、どこまで行っても顔ぶれが変わらないってのもどうよ、と思う。

 あと、こういう固まった顔ぶれの人脈に長く浸ってると、使う言葉も限られて来ちゃうというのが、最大の弊害だと僕は思う。言葉が固まると、自分の考え方も固まる。状況を批判的に見ようとしても見られなくなる。批判を述べても、(ほぼ予想可能な)お決まりの反論が返されてくるだけだし、批判のポイントが図星であればあるほど、言葉ではなくて「お前空気を読め」的な無言の人間関係プレッシャーが返ってきて、黙らざるを得ない。息が詰まりそうになる。

 そういうときは、たぶん「状況そのものを捨てて逃げる」しかないと思うのさ。そして、新しい言葉を探しに行く。自分だけの世界を、探しに行くんだ。難しいことじゃない。たぶん、それは職場ですぐ隣に座っている人との間に転がっているかもしれないし、いつも昼食を食べに行っている定食屋の店の人と声を掛け合うことから始まるかもしれない。あるいは、本屋で自分が読んだこともないジャンルの本を手にとってみることが、そのきっかけになるかもしれないんだ。

 ブログを捨てよ、町へ出よう。もう、閉じこもっている必要はない。言葉は世界に散乱している。君はそこで好きなものを拾い上げて、それを読み上げればいいのだ。そうすれば呼吸は楽になる。Blogolonyを、逃げ出せ。今すぐ。

07:13 午前 ウェブログ・ココログ関連

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Re:blogolonyを逃げだそう トラックバック webdog @2006/08/12 16:47:49
オフ会とか出まくってるうちに、知ってる人の関わるサービスについて悪口が書けなくて困ってるという話。 続きを読む

blogolonyという言葉を知ったけど トラックバック chihotdeclog @2006/08/12 23:55:38
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[R30]: blogolonyを逃げだそう ブログ業界の人間が固定化してしまっ 続きを読む

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Comments

ふむう。
よい指摘。

POSTED_BY:Bar @2006/08/12 8:34:44

>ブログを捨てよ、町へ出よう。
昨日、ちょうど友達とそんな話しをしてたので、思わずコメントしちゃいました。
「2ちゃんを捨てよ、町へ出よう。」という話だったんですが。

POSTED_BY:akiller @2006/08/12 9:05:39

R30チン、遅れているね。
ワイはとっくにネットから逃げ出しているよ。
しぶしぶ、戻ってみてくると、
いつまでも同じことを繰り返すのかと、
びっくりするばかりだ。

もし、これからのネットに可能性があるとしたら、
まったく、誰か誰だかわからない広場(BBS)に、
好き勝手に書くことだ。
ただし、書けるのは、SNSよりハードルが高い招待制だろうね。
雑誌の匿名座談会みたいに少人数でないよ。
別にワレが書けなくてもいいから、
読みたいな。

もう一つは、きっこさんのメール投稿による擬似匿名掲示板のようなシステム。
こちらは、誰もが好きな発言をすることができる。
しかし、2ちゃんみたいに、スレやレスのようなつながりは、まったくない。
まったくバラバラに掲示されるだけ。
そこから、読者は、適当にフィルターをかけて選びだすか、
あるいは、まったく関係ない複数の記事から、
新しい発想を得るために使うだな。

つまり、どれだけ、「偶然性」が入るかがポイントなのよ。

ネットって、偶然がなさすぎ。
梅干しを漬けると、常に、偶然の要素があるのにね。

POSTED_BY:noneco @2006/08/12 9:18:30

要するにこれは引退宣言ですね。また逃げ出すのか。

POSTED_BY:要するに @2006/08/12 10:16:31

「Blogonlyを、逃げ出せ。今すぐ。」に見えた。

POSTED_BY:x @2006/08/12 10:17:19

それ以前に、ネットは受け取り側と発信する側の意図しているものは、多少のズレは元々あるもんなのだから、仕方がないのでは?

でも、同じ顔ぶれって、別にどこの業界でも一緒だと思いますけど。。。うちらが所属しているNPOも然り。

POSTED_BY:結局 @2006/08/12 11:52:09

ホント早起きだwww
http://youtube.com/watch?v=Qn-TcgJbVuMa

POSTED_BY:a @2006/08/12 13:13:22

街に出るためのツールがブログであるのになぁと感じました。
閉じられつつ開かれた世界を作る。状況を変えるのは自分。自らの運動によって起こすことのような気がします。
ブログ界隈なんてものはなく、興味と関心

POSTED_BY:kwmr @2006/08/12 13:28:44

(おっと、書きかけで送ってしまいました。続き)
興味と関心がこのタイミングで同じ人同士が集まるのは必然なような気がします。そういう関係も悪くはない。で、そうしたところに出てこない人たちにも大勢の新しい、ワクワクするようなこと、ものを持っている人たちがいることは、間違いない。そんな風にも思います。

POSTED_BY:kwmr @2006/08/12 13:36:30

ブログで変な商売気を出すと、そういう所に行き着いちゃうんじゃないかな。
別ハンドルでリアルや商売に関係しない、好きに書ける所を用意しても、意味ねーの?

コメント欄の面々は多分業界人に限らず多士錚々だと思うんだけど、そりゃオフ会に出る人なんて限られるでしょ。

で、これって忙しいだけのスランプの話だよね。

POSTED_BY:トリル @2006/08/12 14:54:23

あ、トリさんだ。
ここのトリルさんは本物かな(´・ω・`)?

POSTED_BY:けろやん。 @2006/08/12 16:26:14

同じ世界の人間と会うばかりだから、そうなるのかと。
もっと世界を広く持ったほうが、いい仕事ができると思います。
このブログを読んでいても、もっと世界を広く持つべきだと感じることがありますよ。

狭い世界の価値観で生きるか、広い世界の価値観で生きるか、好き好きですけどね。

POSTED_BY:ひろ @2006/08/13 0:23:56

まあその☆☆☆さんへのアドバイスということで、一般化はできないよなあ。

それから寺山さんの「書を捨て街を出よ」とは違うよなあ、もじってるけど。読むのと書くのは違うよなあ、あまりにも。

発し、関わる、いや招き、受け容れる道具としてのブログは捨てちゃいかんと思うのですよ、持ってる人は(まじレス)。:/

POSTED_BY:ゾフィ @2006/08/13 10:38:40

>道具としてのブログは捨てちゃいかん

 そおゆう堅苦しいこと考えてるから、そのうち重荷になるのでわ?

POSTED_BY: @2006/08/13 12:39:58

単純にブログのコメント欄で「ことが荒立ったら執筆者がチェアマンになれ」みたいな考え方がありますよね。
なんか、説明責任のない人であるのにアポをとりやすい人に説明責任を連呼する左巻きコメンテーターの傾向と対策みたい。

本題からズレたようで失礼。

POSTED_BY:児玉遼太郎 @2006/08/13 13:10:24

私>そおゆう堅苦しいこと考えてるから、そのうち重荷になるのでわ?

まあ、止めんでもさぼればよろしいかと、さぼる人なんだと思われたら成功(?)かと--ブログについては、ですが。:/

ところで、"Blogolony"ってのは"Blog+Colony"か。リアルも含んでるんですよねー。ブログ起点のナマな人間関係も捨てちまえ、と。

さっき、"Blogolony"と"-R30"で引っ掛けたら結果が0件。見事にココ発の造語ですなあ。
ショーヒョー登録しては?:p

POSTED_BY:ゾフィ @2006/08/13 23:44:50

 「Blogolony」でもいいけど、いっそ「Blogony」にしたほうが読みやすいかも。

POSTED_BY: @2006/08/14 10:07:34

よし、自分探しの旅に出よう。
業界に両足突っ込まないで、上から見下ろす視点を
維持できれば良いんだけど、業とする場合には
人間同士の付き合いが出来ちゃうから難しいやね。

要するに、どんどん新しい人が参入して引っ掻き回して
俺を楽にしてくれ!ってことで。

POSTED_BY:通りすがり @2006/08/14 13:36:41

ミクシィでも同じことが言えますよね。

POSTED_BY:ナショー @2006/09/01 19:37:19

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