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2005/09/11

いよいよ選挙当日:昨年参院選までのまとめ

 いよいよ衆院選選挙当日となりました。このブログにも数日前より変なキ●ガイトラックバックが多数寄せられてくるようになりましたが、何というかこういうキ●ガイがたくさん湧くと「ああ、政治の季節」って感じがしますですね。皆さん、投票に行かれるご準備の方はいかがでしょうか。

 そう言えば前回の2004年7月の参院選の時には、以前のブログでgori氏提唱の「出口調査は民主党に清き一票を」キャンペーンの効果検証と称し、在京キー各局の出口調査に基づく午後8時時点の議席数予想の統計誤差を検証するエントリをアップしていたことを思い出した。

 個人的には結構面白かったので、今回も時間があれば似たようなことをやってみようかと思ってるけれど、その前に以前の検証エントリを参考資料としてサルベージしておこう。

 まず、2004年7月11日の「2004年参院選出口調査予想ch別一覧」というエントリ。


意外に誰もアップしてないので、ここにアップしとく。20時時点の各チャンネル議席予想(テレ東のみ20:50の後出しじゃんけん)。出口調査かく乱!とか言ってキャンペーンしてるのに、2ちゃんねる選挙板以外にアップしてるブログがまだほとんどないみたいだったので。ちゃんとキャンペーンの効果計測はしましょうね~(笑)。ブログ界の人って、こういうのはみんな動き鈍いのかな。


自民 公明 民主 共産 社民 その他
NHK 43~52 9~12 48~55 2~4 2~3 4~7
日テレ 47 11 53 3 2 5
TBS 48 10 52 4 2 5
フジ 48 10 53 4 2 4
テレ朝 46 11 52 4 2 6
テレ東 49(42~53) 11 50(47~56) 4 2 5

 ざっと見た感じでは、NHKとテレ東以外は談合したかのように数字が似通っている。ちなみに、テレ東は放送開始を50分遅らせ、各チャンネルの予想を分析した結果出した分析なので、NHKより予想の幅が広い。まあ、これはある意味「うちの局はあいまいと言われようがなんと言われようが、嘘だけはつきません」という、非主流派としての良心の表れと評価できるかも(笑)。

 NHKの予想をどう読むかは難しいところだけど、まあ大勢としての民主優位を予想していることは間違いないだろう。まあ、個人的にはフジとNHKが資金力でもってだいたい当たりの予想をしてくるだろうと思っているので、今回そう大きな狂いはない気がする。

 問題は日テレからテレ朝まで、残りの民放3局の結果がNHK&フジにそっくりなことだね~。ということは、NHK&フジも合わせた全員が2ちゃんねるに騙されたか、それとも全員が僕の言っていたような「嘘つき率」をデモグラフィーの補正に入れて、そこそこ正しい数字を出すようになったかどっちかだな。明日の朝には結果がはっきり出ますけど。

 もし開票結果がこの通りだったとして、テレビはそろって「自民党はイラク派兵と年金でノーを突きつけられた」とか言ってますが、んなわけないじゃん。本当に「ノー」だったら、一人区のほとんどで負けて、都道府県選挙区だけで民主党に10以上差つけられてるでしょうにが。基本的に与党の議席ってのは、自+公の2党合計で見なきゃ意味ないんだから。「民主党が勝った」とまで言うからには、少なくとも自+公の議席数を上回ってないと。4局の出口調査が正しければ、その時点で民主党は既に与党に負けてると思うのですがね。

 まあ、今回の選挙ではいきなり参院全体で過半数割れといった異常事態でも起こらない限り、自民党内で小泉君のあとがまになる人が出てこなければ政権交代はなし。民主党に雪崩れていけば選挙に勝てるという雰囲気が蔓延したわけでもないので、与党の分裂も起こらないでしょう。民主党には、今回の選挙を昨年の衆院選に続く「ステップ」と考えて、きちんと戦略やら政策立案の体制やらを作ってもらいたいですね。長い目で期待してますが、今すぐは期待してません(笑)。

 では、とりあえず20時時点の数字だけ書いて寝る。おやすみ~。


次に、翌12日アップの「出口調査かく乱プロジェクト勝手総括」と題したエントリ。


 一晩明けてテレビを見たら、びっくり。テレ東、後出しじゃんけんがビンゴじゃないですか!(爆笑)

 2004年参議院議員選挙 開票結果(カッコ内は改選前議席からの増減)

自民 公明 民主 共産 社民 その他
開票結果 49(-1) 11(+1) 50(+12) 4(-11) 2(±0) 5(±0)

 前回衆院選の時には総議席数480に対して最大30程度(6.3%)の予測誤差があった。今回の参院選では、最も大きくずれた日テレ・フジの民主党議席、テレ朝の自民党議席の誤差が±3。トータル121議席に対する予測誤差は2.5%に縮小。まあこのぐらいの誤差なら統計的にも許容範囲なんじゃないのかな。とはいえ、この比率は次回衆院選でも最大11議席の予想誤差が生まれることを意味してるわけではありますが。

 キャンペーンの発起人氏のブログに協力者・賛同者へのお礼メッセージが掲載されているが、なんつーか、総括ぐらいしなさいよちゃんと。呼びかけたんだから。

 というわけでこっちが勝手に総括しておこう。発起人氏のブログの選挙当日エントリのコメント欄などでもかなり書かれていますが、もしこのキャンペーンの狙いが「マスゴミの開票結果予測のいい加減さを白日の下に晒す」、つまり前回衆院選以上の予測誤差を生じさせることだったとすれば、残念ながら結果は「完全なる失敗」だったということだ。前回を上回るどころか、前回の半分以下にまで予測誤差は縮まったのだから。

 このブログの前のエントリでも触れたように、このキャンペーンはある意味面白い試みではあるけれど、マスコミの中の人の立場からすれば、むしろマスコミに対する「嘘つき比率」補正精度を高めるきっかけにしかなっていないということだ。報道の姿勢が政治的に偏向しているかどうかを明らかにすることとは全然関係ない。

 偏向している云々と批判したいなら、この議席数をもって「民主党実質勝利」とか総括する記事の内容を批判すべきだと思う。だって、与党(自公)の議席数を民主党が10(民主党系の無所属議員を足してもまだ6)も下回ってるのに、これのどこが「自民敗北」なわけ?日経+共同通信の出口調査分析では、特定支持政党なしの「無党派層」の投票先に占める民主党の比率は、前回衆院選の時よりもむしろ落ちている(56.5%→50.8%)。小沢一郎が言うように「民主党は本来もっと取れた」、なのに今回は連立与党と互角にまでも持っていけなかったというのが実態でしょう。

 それよりもショックを受けるべきなのは、公明党が11議席も取ったことじゃないのか。自民党からの「比例票おすそわけ」効果が相変わらずほとんどなかったにもかかわらず、どうして1議席伸ばすんだこの党は。不気味すぎる。

 政界再編が頻繁だったころと違って、今の自民党に層化票なんか要らない!って言い張る人ももういなさそうだし。民主党が本当に政権取りたいなら、自民党を割って出てくる人に期待せず、自分で議席を増やす戦略を考えるしかないよ。東京で青島と増元の2人を説得して協力を取り付け、タレント候補もう1人立ててそこに票を集めさせるぐらいのことできなきゃねえ。

 おっと、話が脇道にそれてしまった。というわけで「出口調査かく乱キャンペーン」の発起人氏には、今回の失敗にめげず、次回もネットを徹底的に駆使した政治無関心層の掘り起こしと投票率向上作戦を画策してもらえるよう、なお一層期待するものである。

 いや、真面目な話、前回参院選に比べて0.12ポイント増えたと言われている投票率は、マスコミが言うようにイラクや年金問題への批判などではない。もしそうなら、前回衆院選より野党の無党派層における得票率が増えて良かったはずだ。イラクや年金なんて、政治無関心層には全然関係ない。トータルで見て今回の参院選での国民の下した審判は「連立政権の現状維持」だったんだ。だから投票率が上がった理由の半分は不在者投票制度の利便性向上、もう半分はこの「出口調査かく乱キャンペーン」だったと、僕は信じてるよ(笑)。


 さて、今回の選挙での予想誤差がどうなったかはまた夜9時過ぎにでもアップさせていただきます。ではでは。

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コメント

>>0
 引用部と通常部の書き分けが不十分なので、パッと見た感じ見づらい。間仕切りも良いが、色分け等の対策があっても良かったのではないか。

>このブログにも数日前より変なキ●ガイエントリーが多数上げられてくるようになりましたが、何というかこういう恐怖新聞がたくさん湧くと「ああ、怪談の季節」って感じがしますですね。

↑おまいのことだタコ助が。

http://shinta.tea-nifty.com/nikki/2005/08/ldp_blogger2_f7d0.html#more
>あー、また釣られて政治ネタ書いちゃった。今度こそ本当にもう止めるぞ。おしまい。

↑お口むにーは通用せんのですかそうですか。
 そうか……………。
 そうなのか………。
 そういうことで…。
 いいのか…………。
 そうか……………。

 じゃあ、チンコ引き千切りとキムタマぶっこ抜きの二択で、好きなほうをお選びください。
 棄権禁止。

投稿: うんこ | 2005/09/11 02:02

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