「ふるさと」という贅沢
夏休み最後の週末は更新をgoo選挙特集の方にお任せして、お金持ちな某氏のお招きにあずかって僻地へと遠征しておりました。データ通信カードのPHSどころか、携帯電話も通じない。東京からたった1時間のところにこんなすげえ僻地があるのか。もう、焦る焦る。完全にネットワーク中毒者でございます。
で、そこでバーベキューと相成ったわけだが、表に出てビールとか飲んでると、横にたまごの形をした巨大なかまどがプスプスと煙を上げている。「何焼いてるんですか?」と聞くと、中を見せてもらってびっくり。70~80センチはあろうかという巨大な魚を2匹も丸焼きしている。
うひゃーこれが今日のメインディッシュ?とか思っていたら、違った。魚は前菜、メインディッシュは和牛のサーロインステーキでした。これがまた何枚も、次から次へと出てくる。食べきれねえええええ。
さっすがお金持ちは違うねー、とか思っていたんだけど、聞いてみたら魚も肉も、地元の漁師さんとか昔ながらの肉屋さんとかから格安でいただいたものらしい。確かにゴージャスなんだけど、別に贅沢しようとしてそうなったわけではなく、普通に「お客さんが来るんで、おいしい食材を」と地元の知り合いに頼んだら手に入った、ということのようだ。最後に出てきたおにぎりも、聞いてみたらやっぱり地元産の新米に、自家製の梅干しを握ったものだった。
そうなんだよね。本当の贅沢っていうのは、別に難しいことじゃないんだな。東京のど真ん中にいるとどうしても難しいけれど、田舎でその土地で取れた旬の食べ物を、人づてにタダみたいな値段で買って来て食べていれば、それって十分贅沢なんだと思うのだよね。
前に親しくさせてもらっていたあるコンサルタントの人が引退して、「これからどうされるんですか」って尋ねたら、山陰地方の水のきれいなコメどころに第2の居宅を構えることに決めたと言われた。「米と野菜がうまいところに居れば、生活費もかからないしそれ以上何も要らないよ」というのがその人の言い分だった。
僕自身は、東京ではないけれど都会生まれの都会育ちなので、生まれてこの方「ふるさと」というのを持ったことがない。結婚したカミサンも、「ふるさと」の田舎はあることにはあるが、盆暮れに里帰りするような習慣はなかった。お盆に周囲の人が里帰りしているのを見ると少しうらやましくなる。
個人的には、人生の次の目標っていうのは、40歳か50歳ぐらいまでに、くだんのコンサルタント氏のように気が向いた時に里帰りできておいしいものを食べられる快適な「ふるさと」を持つことかなあ。といっても、そんなもんどうやって持てばいいのか皆目わからんのだけど。これから時間をかけて、少しずつ調べてみようかな。
というようなことを考えながらおにぎりを頬張りつつ、梅干しの漬け方談義に花を咲かせた楽しい週末でした。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
こういう贅沢ができる貴方は二極化の上の方の人間ですかな、、、(^^ゞ
血の海でのた打ち回るあっしには、隣の芝生が青々とみえてなりませヌ<(__)>
投稿: マルセル | 2005/08/30 20:51
>>0
全体的に殺す。
投稿: うんこ | 2005/08/30 23:10
>食べきれねえええええ。
はい、ここ笑うところ。
>本当の贅沢っていうのは、別に難しいことじゃないんだな。
うわあ。ほんと、目からウロコ。
>梅干しの漬け方談義に花を咲かせた楽しい週末でした。
ビジネスマン ラブズ スローライフ、ね。
・・・釣りかよ!
投稿: 通りすがり | 2005/08/31 00:06
>うんこさん
いくら都会の人の格安は田舎の格安じゃねぇとかふるさとは気が向いたときに帰るとかじゃなくてしがらみが云々かんぬんだとか米と野菜以外が欲しいから都会に人が集まるんじゃねぇ科とかそもそも70センチ前後の魚ってそんなに大きいか?とか田舎なめんなとか思っても全体的に殺さないであげて。
半殺しくらいで。意味は違うけど。
投稿: 黒潮 | 2005/08/31 01:32
コメントおもろすぎ。
「しない善よりする偽善」
旅行者はやっぱりそれなりに現地に金落とさないとイカンよ。
無駄金使えというんじゃなくて、対価として十分遊んだらいいから。
スローライフ?
シェーカー教徒とか自給自足経済の中に入らない限り、単なる金持ちの道楽か新手のキャンペーンにしかならないよ。
しかし、ただ飯1回で飼い犬視されかねないのも不幸だな。
投稿: トリル | 2005/08/31 03:57
じゃあ部分的に絶対確実に殺す
投稿: うんこ | 2005/08/31 08:22
> 半殺しくらいで。意味は違うけど
んじゃまぁ、7年殺しくらいで、、、
投稿: マルセル | 2005/08/31 11:17
>格安でいただいたもの
>人づてにタダみたいな値段で買って来て
に、タダみたいな値段でご相伴にあずかる、というわけですか。乞食かよ。
・そのコネクションが成立するためのコスト
・そのサービスの背後にもしかしたらあるかもしれない今後の利得に対する期待
などなどに対する想像力が激しく不足しているのではないか。
別に死ななくていいけど卑しい品性を見てしまって不快だった。
投稿: pasasant | 2005/09/02 03:44
|聞いてみたら魚も肉も、地元の漁師さんとか
|昔ながらの肉屋さんとかから格安でいただいたものらしい。
ま、これも主催者の方がそこで人間関係を築いているからこそできる贅沢なのですが。
これこそ本物の贅沢ですね。昔、東北地方出身のカップルが主催する東京郊外の「芋煮会」に出席したことがあるけれど、あれも質素だったけれど別の観点からみれば贅沢の極みでした。
|生まれてこの方「ふるさと」というのを持ったことがない。
東京というか、江戸は故郷ではないのですか。私にとって生まれて育った東京は故郷です。
投稿: 大澤遼 | 2005/09/04 12:21
オーノー。なんだか殺伐としていますね。
これでこそR30氏のブログですね!
(って違いますか。そうですか)
田舎のことなら私に聞いてください。
先日100坪の土地付きの小さな家が
700万だか800万で売りに出てましたよ。
星のきれいな町です。
東京は星が見えないですものね…。
>pasasantさん
コメントにレスは無粋だとわかりつつ、R30氏はそれを想像したかもしれない、しなかったかもしれない。あなたのご意見は憶測に基づく詭弁だと思いますよ。
投稿: 丹 | 2005/09/05 19:34