町山氏の日記が休止
毎年6月末になると仕事のペースが遅くなる。梅干しを漬けなければならないので、残業せずに家にすっとんで帰るからだ。昨日も8時に脱兎のごとく会社を飛び出して、赤紫蘇4袋を買って帰りぷちぷち葉っぱだけをちぎって集め、塩もみして夜中3時までかかって10kgの白梅漬けの中に入れた。これで土用干しまでは放置できる。やれやれ。
で、表題の件。前からコメント欄の無法者に完全と真正面から立ち向かっていた映画評論家の町山智浩氏のはてなダイヤリーが、最近の相次ぐ無法者の書き込みに音を上げたのか、とうとう日記をプライベートモードにしてしまった。トップには「匿名による嫌がらせに対応する方法を検討するため、しばらく日記を休ませていただきます。ありがとうございました。」の文字が。
映画雑誌に書いた「スターウォーズ・エピソード3」の批評記事を配給会社に検閲されたという話あたりから、政治絡みのコメントが増えてプスプスくすぶってはいたのだけれど、その後何の関係もない記事に嫌韓厨とおぼしき捨てハンが延々と長文の嫌がらせを書き込み、でも町山氏もそれに果敢に反論していたので「相変わらず元気だなあこの人」とか思っていたら、意外に結構ショックを受けていたっぽい。
まあ、政治あるいは政治的な話題で他人とガチで議論するのは、真面目にやろうとすればするほど激しく疲弊するので、僕なんかはそういう議論には絶対関わらないように注意してるのだが、町山氏はそのへんもあえて踏み込むのが彼なりのポリシーのようだったので、仕方ないと言えば仕方ない。
ここ最近の捨てハンの嫌がらせ書き込みには日記の常連読者も参戦して徹底的にとっちめていたので、これで一件落着したのかなと思っていたのだが、いきなりプライベートモードにするとはね。
再三嫌がらせ書き込みが続く中で、読者からは「コメント欄を閉じればいい」という声も出ていたが、やはり町山氏にとってブログで映画評を書く意味っていうのは、雑誌や映画配給会社の意向を気にせず、自分の言いたいことを書けるという開放感だけじゃなくて、書いたものに対して読者からツッコミや関連情報の提供などが返ってくるという、もの書きとして他に代えられない楽しみがあったからだろう。彼にとっては、きっと「コメント欄のないブログなんかに、何でタダで映画評論書かなきゃいけないんだ」という気持ちだったのだろうと思う。
でも、彼自身が「ここはみんなのおしゃべり掲示板じゃなくて、オレの家の裏庭だ」とブログの冒頭に書いてた通り、気にくわないコメントは見つけ次第削除の方針でも良かったと思うんだよね。しかも2回目に現れた捨てハンは、文体からしても明らかに前に論破されてID削除食らった奴がまた復活しただけのように見えたし。はてなってココログみたくIPアドレスでコメント投稿弾けないんだね。残念。
町山氏みたいな、いいがかりつけてくる捨てハンに向かって延々と説教垂れるというか、タイマンで殴り合う体力(気力?)のあるライターってなかなかいないというか、珍しいタイプだと思うのだけれど、それでもやっぱり言葉の暴力には相当のダメージを受けちゃうのかな。ああいうのを見るにつけ、これから人の前に出て意見を言いたい人間が持ち合わせなきゃいけない能力の中に、日本語をちゃんと書くとか人の話をちゃんと聞くとかに次いで、こういう場合のファシリテーションの能力、ぶっちゃけて言えば「いいがかり系をうまくいなす」能力が加わりつつあるということなのかな、とも思う。
これって訓練すればそれなりに身に付く能力なので、その身に付け方を切込隊長あたりにまとめてもらって、真っ赤な表紙の、タイトルも「けなされる技術」とかの本を売ってもらうってのはどうよ。帯に「あなたのブログが炎上した!さあどうする」なんて書いてあったらなおよし。
てなくだらないことを考えてないで、そろそろマヂでやばくなってきた仕事にかかります。では。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
何だかんだ言いつつ、やはり切込隊長は凄いなぁと思う次第。
投稿: くれふ | 2005/06/29 22:30
ココログに移行すればエエと思うが、、、
あっしはR30さんに弾かれていないようで、多謝!!m(__)m
投稿: マルセル | 2005/06/30 00:15
こうしてまた一つ情報をもらえる口が減って行く。
議論と言うのは白熱する分には一向に構わないが、
結論まで話を進めるためには話の中で
「相手の本当に致命的な部分に踏み込まない」
という技術が必要だと思う。
それは決して相手となぁなぁになるのではなく、
本筋の議論を果たすために枝葉にそれないという
会話の本当の基本の部分に関わってくる事だとおもう。
おじいちゃんの話だってちゃんと最後まで聞かなきゃだめだ。
無駄なんていっちゃだめだ(笑)
でもきっとこういった手合いの人間は
やり込める事炎上する事に快感を見出す
ただのサドだと思うので言っても無駄だろうなと思った。
投稿: 終始 | 2005/06/30 02:01
慶応付属あがりのコネボンボンのフカシ野郎に焼かれてるんだからどうしようもないでしょう。
投稿: P2 | 2005/06/30 02:47
スターウォーズから政治にからむあたりがなんというか。
映画人としては放っとけないんでしょうねえ。
投稿: Cyberbob:-) | 2005/06/30 06:22
finalventさんもタイマンで殴りあいしてますね。
本当にただのイチャモンなんだから適当に流せばいいと思うんですが、
彼らは自分自身にそういう試練を課しているとしか思えないですね。
投稿: ニィト | 2005/06/30 17:08
試練というか、希望というかね。
たぶん、僕みたいな浅はか系ではない人たちというのは、dialogueの可能性を求めてブログをやっていらっしゃるのだと思うですよ。でも非常にパラドキシカルなのですが、人は時に完全に自分の殻に閉じこもって他者の声に耳をふさぐことによってしか、他人に向かって発言できなくなるというのも、事実なのかも知れませんよね。>ニィトさん
投稿: R30@管理人 | 2005/06/30 17:40
finalvent氏が落ちた。正直、悲しいよ。
切込への動向を見ていると、アンタもリストだよ。
気をつけてね。
投稿: kurogane | 2005/06/30 18:24
でまた捨てアドすら晒せない臆病者が、必死に他人を落として自分が上がったつもりになってるわけだが。
上がってないよ、君は。
投稿: くれふ | 2005/06/30 19:00
俺かな?まー、もうどうでもいいですよ。
くれふは同一かどうかわからんがどこそこで見るし、
今回の発言でも煽りだのとはカンケーなさそうだし。
その意味はわかんないけど。落として?上がった?うーん
もういいよ、どうとでもしてくれ。
あーあ、非常に残念だ。
また楽しみが1つ消えた。そんだけ。
投稿: kurogane | 2005/06/30 19:18
forシャッチョサン
>これって訓練すればそれなりに身に付く能力なので、
本質的な部分では、付かないと思うけどね。極論言えば「三つ子の魂百まで」の世界だから。「それなり」程度の防御力だったら、いっそ無いほうが清々しい。町山氏のブログがどうだか知らんけど、もともとそういうの(受け身)が弱い人だからいちいち応戦するんじゃネーノ? って思うんですけど。
>その身に付け方を切込隊長あたりにまとめてもらって、真っ赤な表紙の、タイトルも「けなされる技術」とかの本を売ってもらうってのはどうよ。帯に「あなたのブログが炎上した!さあどうする」なんて書いてあったらなおよし。
いいんじゃない? つーか、唐沢なをきの電脳炎みたいに「けなす編」「褒める編」「耐える編」って分けて出せばよかったのにな。どうせ出すなら。いっこだけ出すから妙な取っ掛かりになって喰い付かれるんでね。各種取り揃えで出せば、少々無茶書いてあっても「ああ、技術か」で流されるもんで。まあやっちゃったもんはしょうがないけど。
for
>何だかんだ言いつつ、やはり切込隊長は凄いなぁと思う次第。
まあ、なんだかんだ言いつつ、そこだけは認めんとね。ここのシャッチョサンも一時期いい感じで浮かれてたわけだし。ねえ?
いちばん初めに能力だけざざっと見て「能力的に優れた部分」だけちゃちゃっと評価してれば、嘘つきがどうこうとか、そういう話まで逝かんでしょ。私それやってたよ?「文章力・扇動力が凄いですね」ってのは、比較的早くに評価下してた。それ以外の部分ではみどりはげとか縁日のカラーひよことか好き勝手言ってるけど。
2ちゃんあたりで流れてるプロフ見ただけでも、ああ嘘んこがだいぶ入ってる(若しくはそっち系のイメージで見られてる)人だなってのは分かるわけだし。そんなヤツの言い分変に真に受けてキャッキャ言ってるから、旗色悪くなったときに掌返しするんでしょ。やるなとは言わんけど、そういう真似したら人格的に軽く見られるってのが分かってるのかな?
そういう真似して「小知恵が回るけど尻の軽いおっさん」イメージを付ける位なら、「馬鹿だけど義理堅い糞ジジイ」のイメージを付けた方が、ネット的に希少価値だから良かったんでない? なんて今更できない忠告をしてみるんだけど。
…シャッチョサン。あんたのこと言ってんだよ? 分かってる? 別に好くでも嫌うでもどっちでもいいしどうでもいいけど、そうやって中途半端な対応ばっかやってると、せっかくのいい意見が勿体無いですよ。なんだかんだで騙された馬鹿ってイメージは一生付いて回るんだから。人前でなんか表現しようって考える人は、まずそういう部分から自分の足元しっかり見直さないと駄目でしょ。30過ぎてんだから、頭の悪い幼稚園児じゃないんだから、良く知らない人にちょこちょこ付いてっちゃ駄目ですよ? お父さんお母さんに教わらなかったのかい?
いい意見を吐ける頭脳や経験は余人には持ち得ないシャッチョサンならではの武器なんだから、それを変な尻軽さでしょぼくするのだけは避けたほうがいい。どっしり構えて堂々と吐けば、それだけで人が呼べる器なんだから。
しっかりしてよね?
投稿: うんこ | 2005/06/30 21:14
>kurogane氏
いや、もっと上の方にある馬鹿の方。
投稿: くれふ | 2005/06/30 23:43
しかしfinalvent氏が思ったよりもずっと打たれ弱いのに驚いた。炎上というか、初々しくも悪意が向けられて狼狽したようにも見える。それはサイトの主催者なら当然の戸惑いだとも言えるが、手間がかかるのは不愉快としてもそんなレベルにあった人なのだろうかとも思ってしまう。
きっかけはいつものように言葉少ない中にいろんな意味をこめたfinalvent氏の文章に被害妄想とは言え欺瞞を感じた人間が憤りをぶちまけたのではなかっただろうか。見れば分かるように氏に悪意は無かった。微妙な表現には毎度但し書きも入れてあるが、コメントの広がり方からしてその配慮をむしろ悪意に取ったのではないか?早々にコメントを閉じたのでkagamiという「荒らし」の真意は分からないが、最初のコメントの意図はこうではなかったか。「しかしFinalvent氏の表面的に純日本人と主張することに掛けられた大和魂とはどのような実質の意味を持つものなのか。」
有体に言えば氏は当初の罵倒と想定実名に目をやられすぎたのではないかと思う。そういう意味では「荒らし」の手段がまずい訳だが、私には一々固定でしかも恐らく自分の実際の姓ではないかと思われる名前でコメントし、想像以上にレトリックの中に色々な意味を練りこんでいる「荒らし」の素性が唯の馬鹿には見えないのだ。
まず中傷し、嫌がる行為を繰り返す人間をまともに取り上げる義理など誰にも無いのは確かだ。災難でご愁傷様というのも当たり前だ。でもそれだけでいいのかという消化不良も感じる。仲良くしてればハッピーか?結局真意は閉じた扉の向こうに霧散してしまったのだ。
まあ閉じたとはいえfinalvent氏の日記は見ることが出来るのであってコメント欄での話題の広がりがなくなっただけ。損失は限定的なのは幸いである。
投稿: e | 2005/07/01 00:21
町山日記、とりあえず再始動したようです
コメント欄は止めたようですが。
投稿: どうやら | 2005/07/02 16:03
>くれふ氏
その上にもっと馬鹿が脅しに来てるでしょう?
投稿: P2 | 2005/07/02 17:04
>e氏
いろいろ違うと思いますよ。
氏のブログは前にも、くり氏により実名晒しで荒らされました。手法や言い回し、Kagami氏への執着などから、同一人物でしょ(kagami氏は集団らしき事を匂わせてますが)。この行動自体は荒らしと言われても仕方ないでしょう。
今回の違いは、民族への侮蔑的言動が前面に出たことです。finalvent氏は何度も提訴マターと言葉を繰り返しているので、それを嫌って無理に鎮火したのでしょう。
その過程でkagami氏が帰属を密に匂わせたら、教養の評価が180度変わりました。ここら辺は、大人だなあって感じですが。
日ごろのAAで不快感を感じてた人が、町村氏の閉鎖を受けて八つ当たりってところでしょう。
両日の転送元が比較できたら面白い事がわかりそうですね。
投稿: 炎上を見て | 2005/07/03 21:34
>>炎上を見て
なるほど、3/29の日記ですね。ウンコへのこだわり、固定ハンドルの詐称からして同じ人っぽいですね。荒らしと思います。
伏字のところは文字数が変えてあるので「朝鮮人」等ではないですよ。なので訴訟マターの対象は差別絡みではないです。
前回の荒らしと見比べるに多少頭の良い(ことを自認する)人のようなので動機は自己顕示っぽいです。アチラの筋でも組織的なものにも思えないです。
そのあたりで被害妄想があると双方?のマトモな人たちには不幸の連鎖を生みそうなので念の為。
投稿: e | 2005/07/04 02:24
もう少し補足しようと思う。荒らしがfinalvent氏に切込めると思ったところは、出自-実在個人-ペルソナ(finalvent)というアイデンティティの階層関係においてペルソナ上で語ることが前提であるのに個人を差し置いて出自を引き出すことにどれだけの意味があるのかという点であったと思われる。
実際には自分の属性から一部(例えば生活とか家族とか)を取り除いたものがハンドルネームから特定されるのであって必ずしも必要十分の関係にあるわけではない。しかし荒らしにとっては無謬の大義を手に入れたと錯覚したのではないか。
これを指摘する目的でなかったことは前回の荒らし、罵詈雑言、議論に不必要で不確定な情報をむしろ多く発言したことから推測できる。逆に罵詈雑言を無下に読み流されないための「無謬の大義」であったと。
しかし己の理屈に自惚れた荒らしはその論理を議題に載せることすら出来ずに否定されてしまった。
ここで私は荒らしであるか判断できずにいたのでその論理を酌んで議論の中で否定せずに人あたりが悪いからお前あっち行けというのが、普通はそうだとしても完全に肯定できる態度だとも思わないので腑に落ちないでいたのだ。勝手な期待ではある。
荒らしのようなのでそれは仕方ないなというのが現状の認識。finalvent氏に遺恨か何かはあるんだろうとは思うが、コリアンだとか町山氏がどうとかというのは今回は単に勘ぐりでしかないと思う。どちらにしても憶測でしかないが。
何故私がこれにこだわるかというとネットにいい場所が減ってきているから。荒れた、仲良しネットにしよう、では私の好きなネットではなくなってしまうのだ。正直SNSもはてなもげんなりするような臭いがする。露骨に言えば存在の同一性しか担保するものの無い卑怯者の臭いだ(過度に刺激的な表現となったが、ほとんどの善良な人にとって卑屈になるしかないのが問題の核心)。世の中のコンテクストから行けば正反対に聞こえるだろうがネットはそのあたりを超越できるポテンシャルがある。病原菌から身を守るには無菌室でなく抗体を作るべきだと思うのだ。じゃあどうしろと言われれば俯くしかないがそれを第一線の方があまり容易に諦めては欲しくないという勝手で他力本願に我侭な希望。
投稿: e | 2005/07/04 04:05
>e氏
うーん、*字はfinalvent氏の実名?を消した所ですから、民族云々は元から関係ないっす。(本文に書いてる)
民族云々は偽kagami氏(リンクないほうね)の切り口から伺ったものです。双方の話題の中心に位置しており、動機であることは疑いようがないです。
今回の偽kagami氏の言動は、見方によって脅しが含まれてます。そこがコメント欄を閉じてまで無理矢理消火した理由だと思いますよ。(最悪を想定しすぎな気もしますが)
最後に、病気は怖いと言う事を忘れずに。現実でも健康が一番でしょ。
投稿: 炎上を見て | 2005/07/04 06:59
個人の悪意によって、多くのコミュニケーション機会が損なわれたのは、悲しく、憤りを感じる。
個的な数と、社会的な数のバランスに、ネットのダイナミズムを感じているから。特に氏のブログにね。
投稿: ROM | 2005/07/04 15:07