(Exciteブログニュースで初の1位取った記事への)独り言
こんだけ時間が経ったから、どこかからチクリが出てくるかなと思ったけど出てこないな。タレこむ元気もなくしてるのだろうか彼らは。あるいは本当に現場の暗部だから出てこないのかな。会社に首を握られていればやはり無理なのかもしれんな。だから当局による事情聴取でしか、本音は出てこないのかも。想像以上に深刻だな。
近い話はちらほら出ているが、結局これってのも糸且合の話だ。ちなみに北と匹と丸はリストラが急務だったので匡労系の糸且合員は採用しなかった。だから問題は真ん中の3つだった。上の方だって今もってガイア小隊が全員役員に残っているのを見ても分かる通り、結局真ん中の3つは今もこの問題を引きずり続けている。
ガイア小隊の中でも束はCや酉ほど糸且合の弱体化が激しくないから、割と勤務時間の上限やら厳しく守られているらしいが、それ以外は相当えげつないことやってきたわけだ。糸且合員がどんなめにあったか(人木才活用センターとか)の話は、ぐぐればいろいろ出てくるさ。でもそういうのは末節な話。被害に遭った奴が大声でいうから記事になったりするだけで、この15年、本当に現場、特に酉やCで起こっていた問題ってのは実際もっと深刻だった。
結局匡労の斗争の切り札はダイヤを止めるってことだったので、上は「要するに運転士と車掌がじゃぶじゃぶいればいくらオルグしても止められないだろ=匡労あぼーん」って考えた。それで、工房も千問卒も全員車掌に、ちょう簡単な試験さえ通れば全員運転士にしたわけだ。つまり能力一切不問。それが対匡労対策だったわけ。
しかも真ん中の3つは「新幹線あって儲かるんだろ」とか言われながらすんごい借金背負わされてのスタートだったから、キャッシュ稼ぐのにもう必死。とはいえ束は人口集中する首都圏地盤だし、Cは$箱路線抱えてるから何とかなったが、酉は三洋なんて政治のために作られただけにぜんぜん儲かんねえし、在来はことごとく私鉄と競合だし、もうめちゃくちゃ。98年に追加負担の議論が国会で出た時に、社長の難谷も怒ってたよなあ。そりゃ怒るよ。ていうか、土壇場で日和って逃げたCの大風呂敷男、あいつ本当にきたねえ奴だよマジで。末田はスクラム組んで戦おうって言ってたのにな。風呂敷男氏ね。
で、結局あれからさらにすごい勢いで人員削減することになったわけだ。酉のサイトみたら、2001年の中経で社員数を5年で4万1000から3万2000へ、2割以上減らすつもりだったんだな。切られるのは当然ながら年くったベテランと民営化の時に人が足りなくてしょうがなく雇った匡労糸且合員。で、現場から経験豊富な人間がごっそりいなくなっちまったと。
つまり、分かりやすく言うと、この15年というのは経営的に言うと2つの期間に分かれるわけだ。87~97は、計画通りの匡労潰しと計画通りの借金返済という、ガイア小隊のメンバーが自分で描いた絵を実行していた時期。それから98~2005は、真ん中3つで合計うまい棒135億本の追加負担を受け入れなきゃいけなくなって匡労以外の社員にも締め付けを強化した時期。
10年単位で見通しがそんなに狂うわけない商売だから、逆に言えば永田町から降ってきた合理性を完全に無視したこの(匡労潰しに対する意趣返しみたいな)この案が、ガイア小隊たちの経営見通しをどれだけ狂わせたかってことを、当時大手紙の中で唯一真ん中3つへの追加負担に賛成の論調を張った朝日新聞はもう一度想像しなおして反省しろ。ていうか論説委員氏ね。おまえらに企業批判する資格なし。
話が逸れた。まあそんなわけだから、今の酉にはトータルな仕組みとして安全を考えられる奴も、現場で臨機応変にまともな判断をできる車掌も運転士も、残ってないってこってすよ。匡労はいざ知らず、非糸且でももうそういう骨のある奴はいないだろうね、残念ながら。
といったような話を言うと「そら見ろ!やっぱり政治家が悪いんだ!」とか「公的資金負担を減らす国会案を支持した国民が悪い!」とか言う奴が出てくるでしょうから、もう一言申し上げておくと、そうは言っても酉の当期純益は、5年前と前期を比べると連結で2倍、単体でも1.5倍に増えてるんですわ。FCFで見ても、ここ3年ぐらいはコンスタントにうまい棒40億本ぐらいはキープしてるし。
しかも今回やっちまった部分は鉄の中のセグメント別(三洋、在来、都市網)で見ると唯一の増収増益部門だった。せっかく去年の3月に完全に自由放免の身になったことだし、キャッシュは一番搾れるところからもっと搾り取ろうぜってことだったのだよ。霞ヶ関の株売却っていうのは、つまりは「最後のたがが外れる」って意味だったのかもしれんね。だはは。
で、「上が腹切りゃーいいってもんじゃないだろ」とかコメント欄でおっしゃっている方々がいるようですが、皆さん運転士や車掌である前に生殺与奪の権を会社に握られたしがないサラリーマンなのですから、上の物言いが変わらない限り組織なんて変わりませんや。というわけで独り言による分析、おしまい。独り言なんで詮索不可。
追記。僕は糸且合ってのはむしろ会社を強くする、と思ってる人間。なんでかっていうと、上の際限ない合理化の無茶な要求に、現場レベルから適切な歯止めをかける機能があるから。話を聞く感じでは匡労が「適切」な歯止めになり得たかどうかは微妙だが、少なくとも草恋に変わった段階できちんと現場チェックの経営の中に組み込むべきだったと思うのだな。そうやってトヨタは強くなったわけだし。社長が替わってもそれが出来なかった、許されなかったのは、やはり上に居座っていたガイア小隊たちの過剰な思い入れがあったから、のような希ガス。丼も風呂敷男もこの際全員ヤメレ。おまえらがガンなのだ。でないと何度も繰り返すぞ、きっと。
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コメント
酉の経営方針に無理があったってのは確からしいですよね。
まあ私鉄と正面からガチンコでどれだけ余裕を持たせた経営が出来るかかは
難しい所ですが
投稿: 名無しさん@ネット右翼 | 2005/04/30 00:43
こんにちは、いつも読ませてもらってます。おかげで自分も最近、PKDライクになっています。ところで、糸且合員とか、伏字?はどういった意図なんでしょうか? 単純になんでと思ったもので…。
投稿: 踊る新聞屋-。 | 2005/04/30 02:06
ああ。糸且合ねえ…。国鉄家庭の友人が多かったんで当時は散々聞いてた。民営化でそういう問題はなくなったと思っていた(なくなってて欲しいという希望が自分の中に妄想を生んだのかも)。見えない分だけ実は深刻だったと思うべきだったな。
元運転士で駅蕎麦作ってたり、エプロン下げて店員さんやってるとかたくさんいるんだよな。いくらでもそういう人使えるのに。飼い殺しじゃん。
なんか考えさせられる。
投稿: marcms | 2005/04/30 07:33
面白いエントリーでした。
投稿: うんこ | 2005/04/30 08:08
今回の一連の事件とは関係ないけど、たいがいの職場において社内いじめとか社内力学とか社内政治とか、そういうのがはびこりすぎていわゆる「真っ当な仕事」に手を出す前に、その前の段階で矢折れ力尽きちゃってるんじゃないだろうか。
くだらない私怨や些細な憂さ晴らしの犠牲になって陽の目を見ないままに朽ちていく人材の、なんと多いことか。
リストラ・効率化と言えば聞こえはいいけど、それによって「誰が残るのか」「どんな人材が淘汰されるのか」誰も知らないでしょ。
で、リストラ完了、儲け体制確保ですよって成ったところで、どこもかしこも不祥事だらけ。どういうことかと。
で、過去最高益ですよとか言ってて、その「益」は誰が享受するの? とか。考えることは、いっぱいあるよね。
投稿: うんこ | 2005/04/30 11:01
糸且合について肌で実感し、その存在を理解できるのは30代くらいまでではないでしょうか。何が言いたいかというと、まさにR30だなと。、、、失礼しました。
投稿: kuzilla12 | 2005/04/30 11:31
まぁ、1、2年以内にもう一回起きるまでは、後ろの車両に座ることにします。
失敗学によると、この手の組織形態の欠陥による事故は、再発するのが特徴らしいし。
投稿: パラキート | 2005/04/30 13:35
切込隊長のブログを伏字が多くて、ブログとして意味がないなんて言ってたくせに、匡労系とか糸且合って・・・。独り言だからって言い訳は通用しないよ。
投稿: はいはい | 2005/04/30 17:07
それ、伏字じゃなくて2ちゃん語だろ
何書いてるのかわかるのは伏字とはいわん・・・
投稿: 名無しさん | 2005/04/30 23:00
JRWの経営陣は三菱自動車のクレイム偽装(再生中だが、悲観的と言われる)と類似している。キーワードは「隠蔽体質」と「大企業プライド」である。過去20年を見ても、設楽など事故後の対応は、要するに、「責任回避と恥じ知らず」である。役員や上級幹部は全員が引責辞職して、世代交代する。安全投資や安全教育については、交通省の主導で情報公開すべきである。なお、三菱自動車は、過去の経営者宛に、損害賠償を要求していると。
投稿: snowbees | 2005/05/02 13:14
大阪は、公明党の地盤なので、公明党は、事故調査と被害者への十分な補償について、交通大臣(公明党出身)に対して申し入れたと。(5/02夜のNHKTVニュース)従って、厚顔無恥のJRWも今度ばかりは、逃げられない様ですね。
投稿: snowbees | 2005/05/02 21:36
検索エンジン対策>伏字
投稿: 名無しさん | 2005/05/06 11:38