【ヲチ終了】ライブドア、信託利回りを確定中
ほりえもん、よりによってテレ東の番組でついにしゃべっちゃったみたいですね、「産経を日経のライバルにする」って。しかもビジネスアイのこと知らないみたいだし。僕的にはこの時点で「ほりえもんEND」かも。少しは期待もしてたのになあ。
事業面で何らかの見通しがあるのなら、それに伴う戦略的な働きかけのジェスチャーがこの段階から出てくるのが普通だと思うんだが、それが全然見えないばかりか、むしろケンカを売る相手を間違えているような発言ばかりが出てくる。こうなると、買収が成功するかどうかにかかわらず「戦略的に失敗」の烙印を押さざるを得ないわな。
実際、既にライブドアを「2000年頃までのSBがやっていたような上場投資信託の劣化コピー」とみなす見方は昨年後半ごろから既に出ているわけで、ここに来ていよいよそれが明白になっただけという気も強くする。
しかも、その切り口から分析したこちらのブログの記事などは興味深い。今後の動きをいくつかシミュレートした結論として、「これはほりえもんの"2度目の創業者利益獲得"作戦である」と言い切っている。
まあ、それも確かに当たってるわな。実際、フジテレビがTOB価格をつり上げる、ニッポン放送の持つ自社株を買い取る、裏に回ってライブドアの株を買い占める等、どの手を使ってきても、ほりえもんにとっては「これまで実態を上回って膨らませてきたライブドアの信用を大企業のキャッシュに換える」という目標(ゴール)を達成することになるわけだ。つまり、投資信託の利回りを確定するってことね。
でもその確定で、2004年以降に株を買った既存のライブドア株主は大損して、2003年12月の100株分割以前の、1株10万円台の頃から株を持っていたほりえもん+経営陣と、ライブドアの大株主になりあがるリーマンブラザースだけが大儲けして終わりと。ライブドアそれ自体が、個人投資家相手の実質1年あまりにわたる壮大な証券詐欺だったと、こう総括してもよろしいんではないでしょうか。
ま、もしそうだとすれば、フジテレビ様におかれましては、この件に関して今後一切リアルキャッシュを使わず、制度の壁だけを利用した防衛戦を戦っていただくよう、期待する所存でございます。といっても、他人にアドバイスする前にてめーの会社がSMBCなんかに買収されそうになっている大間抜けな証券会社がアドバイザリーでは、はなはだ心許ないというのが実感ではございますが。
孫正義の偉いところは、「お前証券詐欺師だろう」って経済界から非難されまくった時に「いや、それは違う」と果敢に実業の世界に切り込んで、その結果儲かったかどうかはともかくとして日本の消費者に多大なメリットを還元したということだろうね。だから、それまで「あいつは詐欺師だ」って孫のことを堂々とけなしていた人も、少なくとも今ではそういうことは言わなくなった。
ほりえもんも、本当に実業家として尊敬されたいっていう思いがあるのなら、孫や三木谷のこと、もうちょっと見習わなきゃ。このまま行くと「無数の個人投資家にクビをくくらせた稀代の詐欺師」として、後世にまで悪名を残すことになっちゃうぞ。彼の価値観からすると、あまりそういった「名声」とか「社会貢献」回りの欲望は期待していないんじゃないかという気もするけどね。
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コメント
ライブドアの件は非常に注目しています。
ある意味で、歴史の転換期ということですかね。
これから社会がどちらの方向に行くのでしょうか。
投稿: 歴史好きのREI | 2005/02/25 10:28