いっそ四半期に一回の更迭でもよろしいんじゃないでしょうか、三菱自様は
書くだけで不愉快な気分になるので長らく無視していたが、お久しぶりな三菱自工ネタが。ここまで来ると、もう三菱グループ内の取締役候補のババ抜き祭りの様相だなあ。
以前にこのブログ(の前のブログ)で「初めて筆頭株主が自社の利害だけを考えてくれる人になったんだから、社員ともども心入れ替えて頑張って下さい」って書いたのが確か5月ごろだったかと記憶。それからたった半年で実は投資銀行(とヘッジファンド)だけ大儲けさせて5000億円をどぶに捨てたことになったんでトップ3人更迭って、何よ。
いったい岡崎会長以下の3人は、どうすりゃ良かったっていうのさ。三菱グループの首脳さんたちは、安全性に関する信頼が完全に地に墜ちた企業の作る「クルマ」という商品の販売を、トップ3人クビすげ替えただけで半年後には回復させられるとでも思っていたんだろうか。あり得ないよそんなこと。株のトレーディングじゃねえんだからさ。あんまり消費者の記憶力をなめんなよ。
それとも、5000億円つぎ込んだのに株価が昨年前半までの水準に戻らないことに腹を立ててるのか?だったらそもそもJPモルガンと共謀してわざわざ株価下落を誘うようなさや抜きのディールを仕組んだ、筆頭株主フェニックス・キャピタルの安東代表(三菱自工事業再生委員長)こそが責任取って辞めるべきだろ。
実際のところ、1000億円近くを内外の投資家から集めて出資したフェニックスは、これでメンツ丸つぶれだし、3人と前後して辞めるかもな。驚異的なスピードでの人材使い捨て、三菱グループ恐るべし。
今後の展開を予想してみよう。重工、商事、銀行から次々と「社長レースに敗れた」幹部が自工に放り込まれる。自工プロパーの優秀な人間も、親会社の人身御供に差し出される。そのたびに工場の追加閉鎖とか人員リストラとか手っ取り早く売れる事業の売却とか、その場しのぎの手を繰り出すが、半年から1年経つごとに業績はさらに悪化。で、そのたびに「経営の責任をとって」とか言って、経営トップのクビを飛ばす。
かくして50~60代の社長候補でババを引いた奴、次々と引退。親会社3社の実権を握る人の取り巻き以外はどんどん「泥沼」への片道切符を渡されていなくなる。三菱自工が中身スカスカ、事業ガタガタのブラックホールになる頃には、三菱グループの役員の平均年齢は10歳ぐらい若返る、と。めでたしめでたし(笑)。
ま、何でもいいんだけど、既に三菱自工なんてこの世に存在する意味なんか限りなくゼロに近くて、超新星が自分の重みに押しつぶされて白色矮星からブラックホールへと潰れていくように、ひたすら小さく小さく自重で押し潰されていくしかない会社だから、これ幸いとばかりに憎き政敵を放り込んでやれとか社内政治家が考えたとしても不思議でもなんでもない。
ならば、いっそのこと半年とかかったるいこと言ってないで、四半期ごとにトップを交代させてみたらどうか。会長、副会長、社長の3人を地獄送りにできるわけだから、政敵処理の能力も1年間で12人、スピードは2倍にアップだ。ついでに自工のリストラ・切り売りスピードも2倍にアップして、この世から消えるまでの時間も半分に短縮できるというメリットもある。いかがでしょう。この案、ぜひご検討下さい>三菱グループ首脳各位
それにしても、一番ちゃっかりしてるなあと思うのは我らがカルロス・ゴーン大先生だよなあ。三菱の中で一番まともでコスト競争力もある軽自動車事業だけ「提携以上でも以下でもない」とか防御戦張りながら取引をどんどん増やしておいて、三菱の側に切り売りするものがなくなりかけたところで「従業員の雇用だけは保証してあげよう」とかもったいつけながら二束三文に値切り倒して買い取っちゃうつもりだよ、きっと。すごいなあ。
他にもちっちゃな事業とかいろいろ持っていたりしそうだから、世の中の皆さんは欲しい事業があったら「まずは提携しましょう」とか何とか言い寄ってこっそりデューデリやっておくようにね~。資本提携までしたらいざという時足が抜けなくなるから大変だけど、そうならない程度に他社より先に唾つけとけば、後々いいことあるかもよ!
というわけで、三菱自動車のニュースを精一杯明るい内容でお伝えさせていただきました。チャンチャン。
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コメント
そして三菱自工はグループの姥捨て山となった・・・
投稿: /// | 2005/01/25 05:29
三菱グループ内の取締役候補のババ抜き祭りの様相・・・ちょっとうけちゃいました。でも確かに同感です・・・
投稿: jack | 2007/03/19 16:20