おいしいローストビーフの作り方
今日は本当はブログ定休日(笑)なのですが、クリスマス前ですし、少しプライベートな話をしますか。
我が家では、クリスマスには毎年僕がローストビーフを焼きます。普通クリスマスのメニューと言えば、ローストターキーだったりチキンだったりするんだろうけれど、うちのカミサンは鶏肉系が嫌いなので、我が家ではこれが定番になりました。毎年だいたい1.5kgぐらい焼くのですが、家族と夫婦それぞれの親にも差し入れたりして、クリスマス明けにはすっかりなくなってしまいます。今日は、ちょっと我が家流の作り方をご紹介。
まず都会に住んでいる人は、これだけの大きさの肉をどうやって確保するのか?というところから迷うでしょうね。僕の場合、近所の食品スーパーで3~4日前に精肉部門の人を呼び、「○日に取りに来るから、1.5kgの牛ロース肉のかたまりを用意しておいて」とお願いします。スーパーはたいてい2日前までに精肉の発注をするので、それまでに注文しておかないと当日いきなり行って「かたまり肉をくれ」と言っても、もらえません。ま、これは普通の肉屋さんに行ったって同じことですが。
毎年、肉は米国産のすき焼き用ロース肉を使っていました。和牛は脂が多すぎてあまりおいしくないです。でも今年は米国産が手に入らないので、仕方なく豪州産のものを注文。100グラム238円と、まあそこそこかな。肉代は締めて3700円。家族6~7人が数日間たっぷり楽しめることを考えれば、大した値段ではありません。
肉を買ってきたら、それをたこ糸で縛ります。そんなにきつく縛る必要はなくて、形が崩れない程度にささっと巻く感じで。それから、塩と粗挽きこしょうをたっぷりすり込みます。できればローズマリーもちょっとすり込んだらおいしくなります。
塩こしょうをすり込んだ肉を置いておき、次に香味野菜を切ります。たまねぎは薄切り。セロリ、にんじん、ピーマン、パセリはぶつ切り。セロリは葉っぱの部分もざく切りにして使います。ニンニクは2~3個を包丁の腹でつぶし、しょうがは薄切りを4~5枚ほど。その間にオーブンを170~180度に予熱しておきます。
なるたけ大きな鉄のフライパン(中華鍋でもいい)に、サラダ油をひいて強火で熱します。縛った肉をフライパンの上に乗せ、転がしながら表面に焼き色をつけます。カリカリにならなくても、そこそこ生肉の色が見えなくなったらそれで十分。筒状に縛ったお肉の上下の断面のところを、最後にフライパンに当てて焼き色を付けて、おしまい。
焼いたらすぐに加熱しておいたオーブン皿(金属製)に薄切りたまねぎを敷きつめ、その上に焼いた肉を置きます。すかさず回りにざく切りにした野菜を盛り上げて並べ、オーブンに放り込みます。
そして、最大のポイントがここ。オーブンの温度です。よく「200度」とか書いてある料理本を見かけますが、200度で焼くと肉の中まで完全に火が通ってしまい、高級レストランで出てくるような、中がきれいな赤色のローストビーフになりません。ま、赤い肉汁のしたたるお肉が嫌いという人はそれでもいいですが、やっぱりローストビーフといえば、あの生っぽそうでちゃんと熱は通っているという、きれいな赤色のお肉ですよね。
この意見に同意して下さる方は、オーブンの温度を「170度」にして40分~1時間加熱して下さい。これより小さい肉だと、もう少し短い時間でもいいかも。途中、一回だけ肉をひっくり返すとなお良いです。
焼き上がったら「やったー」とか言ってぼーっとしていてはいけません。すぐに取り出し、アルミホイルで厳重に包み、皿の上に乗せて常温で放置します。熱をきちんと肉全体に行き渡らせ、肉汁を安定させるためです。これをやらないと、引き締まったおいしいローストビーフになりませんので注意。
ちなみに、ホイルで包んだ肉を置いた皿には、肉汁がたまります。オーブン皿の香味野菜に赤ワインを少しかけて皿にこびりついた肉汁ごと鍋に移し、肉を置いた皿にたまった肉汁と混ぜて、少し煮立てます。煮立ったら香味野菜のくずを濾して捨て、煮汁にコンソメスープと塩こしょうを入れて調味し、最後に水で溶いたコーンスターチを入れてとろみをつけ、グレービーソースの出来上がり。肉はある程度冷めてからホイルを取ってたこ糸をほどき、薄切りにしてグレービーソース、ホースラディッシュなどをつけて食べます。
ローストビーフは、オーブンの温度さえ間違えなければ結構簡単にできるのですが、家族からは「お父さんすご~い!」と、感嘆のまなざしで見てもらえるので、おすすめの料理。家族の分だけなら1kg弱でも十分かな。皆さんのクリスマスの食卓にもいかがですか。
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コメント
幸せそうだな。
俺もお前を許せる気分にない。くーそーがー
投稿: ルサンチマン | 2004/12/24 12:56
おいしそうですね。こういうのが個人ブログの醍醐味ってかんじがします。笑
投稿: nobu | 2004/12/24 13:36
タイチョのところから飛んできたわけなのですが、お肉がおいしそうでうらやましいのであり、こんな天気のいいクリスマスイブに、会社に引きこもってもそもそ打ち合わせしているわが身がわびしくもあり(笑)
投稿: Tinkle | 2004/12/24 13:44
豪州はおいしくなかったです>
国産の
㌘600円くらいがちょうどいい。
投稿: hana | 2005/01/09 19:43
ローストビーフでぐぐっていたら、何ページかで、R30を発見。トラックバックさせていただきました。お料理も上手なんですね。今度作ってみます、もしくは作らせてみます。(そのほうが無難か?)
投稿: らむね | 2005/03/30 15:57
ローストビーフの作り方を忘れてしまい、こちらのレシピを参考にさせていただきました。
ただし、肉は肉でもエゾシカのモモ肉なんですが…。
投稿: ジゴ母 | 2005/11/24 23:33
今宵の持ち寄りパーティーメニューを「ローストビーフ」に決めたものの、手元のレシピが行方不明につき検索。
こちらさまのレシピにたどり着きました。
本格的で簡単!
いざ今から作ります☆
ありがとうございました。
投稿: mami | 2005/12/24 15:30
NYで友人・旧友を囲んでのパーティー。チキンか七面鳥かでさんざ迷った挙句、ロースト・ビーフでGoogleから貴ブログに辿り着き、さっそくみんなで参考にさせて頂いて作ってみました。お陰様で、おいしいロースト・ビーフが出来上がり、ワインとともに話もはずんで、とてもいいクリスマス・イヴのパーティーを催すことができました。本当に有難うございました!
投稿: yf | 2005/12/26 04:24
初めまして。
ローストビーフで検索してきました。
ものすっごく食べたくなったので。
本格的なルセットですっごくおいしそうですね!
うちにはオーブンがないのですが…どんなオーブンを使ってお料理されてるのでしょうか?
投稿: ジョニー | 2006/12/12 22:46
>ジョニーさん
コメントどうもです。
うちの場合は以前はナショナルのオーブンレンジで、新居に引っ越してからは備え付けのガスオーブンで作っています。今年もそろそろ季節ですね。肉の発注をしなきゃ。
オーブンがない場合は、小さめの肉ならフライパンで焼き色を付けたあと、香味野菜を入れてから肉を置き直してふたをして、20分ぐらい中~弱火で蒸し焼きし、すぐに肉をアルミホイルに包めば、何とかそれっぽくできると思いますよ。
それでは、楽しいクリスマスを!
投稿: R30@管理人 | 2006/12/13 12:14
なるほど。
たしかにフライパンでそれっぽくもできますよね。
でも肉の火の通りを均一に維持したり、芯温も気になるし。。。わわわわわわーー!!!!
作るならオーブン頑張って買います。
家のガスオーブンで!?へぇ。うらやましいです。
ってこの日記は04年のモノなんですね。
ありがとうございました!
投稿: ジョニー | 2006/12/13 12:39
こんばんは!ローストビーフ:レシピでググってたどり着き、早速作りました。
>焼き上がったら「やったー」とか言ってぼーっとしていてはいけません。すぐに取り出し、アルミホイルで厳重に包み…
ここのコメント好きです^_^ しかもこの手順は手持ちのレシピに無かったので、要チェックです。
ちなみにグレービーソースを作った後のヨレヨレ野菜たちを、更に重労働・ミネストローネのベースに使いましたが、まだまだ良いダシ(?)が取れていい味してました。
おかげさまで、とっても美味しく出来て、ニコニコ笑顔で夫婦初めてのクリスマス(イブイブ)を迎える事が出来ました。
ありがとうございました!
投稿: スナチビ | 2006/12/24 00:58
このブログを見て本日レシピどうり作ってみたのですが、大成功でした。20日にカレの誕生日とクリスマスをお祝いするつもりで、練習で今日作ってみたのです。オーブンで加熱するとき、時間が長かったのか火が通り過ぎになってしまいましたが、お肉は柔らかく、ソースもとてもおいしかったです。毎年なにやら作ってあげていたのですが、子供っぽい味のクリスマスメニューになってしまったのです。このレシピのロースロトビーフなら、ボイル海老や烏賊にディップをつけたり、サラダも軽めにして、いくらとチーズをのせたクラッカーとかでも、満腹がありそうだし、お酒も楽しく飲めそうな感じがします。なんか、CMに出てきそうな憧れなパーティー的な…。20日に頑張ります。そして、来年もこのレシピが定番になることを祈ります。笑
投稿: tomo | 2009/12/16 22:04